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美容室での励まし

週末は私の美容室の予定だった。
今回は無事に行けるだろうか…。
いつも以上にプレッシャーを感じながら、当日を迎えた。
モラ夫の機嫌は決して良くはなかったが、ドタキャンすることなく、子供を見ていてくれた。

私はほっとして、美容室の椅子に座っていた。
黙っていると頭に浮かんでくるのは、先日の実母からのメールの事だ…。
忘れよう。髪の毛と一緒に洗い流してしまいたい…。と思った。

美容師さんも、子供と同年代のお子さんがいる。
髪を切って頂きながら、子育てとの両立、苦労話に花が咲く。
美容師さんのお子さんの保育園は土曜日がお休みのため、土曜日はお子さんをご実家に預けているのだそうだ。
私は言った。

「ご実家も協力的なんですよね。うらやましいです!うちは、父親は大丈夫なんですけど母親が微妙な感じで…」

すると、美容師さんに
「紫さん、すごく頑張ってますよね!実母さんは何が気に入らないんですか?」
と驚かれたので、

・実母が子供を見たくないが故にモラ夫との離婚を反対されていること
・モラ夫が義実家の世話で週末家を空ける事が多いため、代わりに私が子供を遊びに連れていっていたら、家事もしないで二人で出かけてばかりいると責められたこと
・私と妹との扱いに差があること
項目だけだったけれど、さらっと話した。

すると、美容師さんは
「紫さん、仕事も頑張っているし、子供の事にも全力で一生懸命やっているのにひどい。実母さんと距離を置くしかないですね。」
と、本気で怒ってくれた。

私も、自分の気持ちに正直に、
「そうなんです。距離を置けるものなら置きたいけど、実家に世話になっているし、そうしないと生活が回らないから距離を置けなくて…。小学校になったら子供は見ないと言われているから、あと少しの辛抱なんです。」
と伝えた。

すると美容師さんは
「こう言ってはなんですけど、早くいなくなって欲しい、死んでくれ…と思いますよね。」
と言って、ご自身の話をしてくれた。

美容師さんは、お母さんとの関係は良好だが、お父さんには度々嫌な思いをしているのだそうで、先日も「お前は子育てを人任せにしている。」と詰られたのだそう。
土曜日も、本当は実家に頼りたくはないけれど、保育園で他に土曜利用の方がおらず、美容師さん一人のために土曜日開園できないと言われてしまって、園とずいぶん揉めた末に、現在の状態になっているとのこと。
美容師さんは、「人の気持ちも分からないで発言しちゃう人だから仕方ないんです」と前置きしつつ、お父さんが死んでも自分はどうするか分からないです、と言った。

早くいなくなって欲しい…
先日の実母からのメールを読んだ時に怒りの余り私も思ったけれど、そんなこと人には言えずにいたから、美容師さんの気持ちを伺ってびっくりした。でも、父母を入れ替えたら私の気持ちそのままで、私は激しく共感した。

また、「子育てを人任せにしたい」と思っているワーキングマザーなんか、一人もいないと思う。
私自身、現在子供を養うためにも、今後離婚する可能性を考えても仕事を辞める事はできず、一方で子供を預けて働く罪悪感と日々戦っており、お父さんの発言の醜さが痛いほど良く分かる。

美容師さんは、一つの出来事しか話されなかったけれど、私のように、他にも数えきれない位の嫌な出来事があったのだろう。そうじゃなきゃ、死んでくれとか、死んでもどうするか分からないなんて言えないはずだ。お気の毒に…。

美容師さんは言った。
「紫さん、ファミサポさんに頼ればいいじゃないですか。お金で解決できることもありますよ。あと少しの辛抱ですね。紫さんのこと、本当に応援してますから!!」
本当は、励ましてあげなければいけないのは美容師さんの方かも知れないのに…。
私は、「ありがとうございます…」と声が詰まり、涙ぐんでしまった。

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